マンゴーの食べ方とレシピ

マンゴーは東南アジア原産のウルシ科の植物です。

ウルシといえばかぶれてかゆくなってしまうことでも知られています。

マンゴーもウルシ科なので、量の違いはあっても、かぶれの原因が含まれていると考えられます。

しかし、マンゴーを食べるときに「かぶれてしまうウルシ科の植物」とは夢にも思わず、自覚の無いままかぶれの症状を起こして病院へ駆け込む人もいます。

マンゴーのアレルギーの原因は、カルドールという成分です。

果肉よりも皮に多くふくまれていて、酷い場合にはマンゴーに触っただけでもかゆくなってしまいます。

一度アレルギー発作を起こした人は、アレルゲンに異常に敏感になるので、残念ながら2度目以降は避けた方が良いでしょう。

良く熟しているマンゴーなら、アレルギーも出にくいと言われています。

また、特にマンゴーアレルギーではなくても、トロピカルフルーツには酵素が含まれているため、胃潰瘍など胃に疾患があるときには避けた方が良いです。
マンゴーの食べごろは、色・香り・感触で判断します。

色は品種によっても異なります。

まず、代表的なアップルマンゴーなら、リンゴのように濃い赤紫色がツヤツヤしてきます。

ペリカンマンゴーなら、緑色から黄色に変わったら食べごろサインです。

香りですが、食べごろを迎えたマンゴーは、独特の甘ったるい香りが出ます。

この香りが出たら、早めに食べるようにしましょう。

また、感触も大事です。

甘い香りが広がるのと同じくらいに、皮から蜜が染み出してくるように触るとべたべたします。

少し柔らかいぐらいがちょうど良く、堅過ぎないものを食べるようにしましょう。

お店で買うとき、すぐその日で食べるなら十分に熟している状態でもいいのですが、すぐ食べない場合は、まだちょっと堅いかなというぐらいのものを選びましょう。

そうじゃないと、食べるころには熟し過ぎて、ドロッと溶けてしまいます。

八百屋やスーパーでマンゴーチェックするときには、実がへこんでしまわないように優しく触りましょう。
マンゴーを始めとする果物を一番美味しく食べるには、木になっている状態で熟させることです。

しかし、それでは日持ちせず、流通させることができません。

そこで、果物はまだ未熟なときに収穫をしてから出荷します。

でもそれでは青いままで酸っぱくて食べられないのでは?と心配になりますね。

しかし、果物は収穫したあとも熟していきます。

これを追熟と呼びます。

マンゴーの追熟は、常温で行います。

もし買ってきたりもらったりしたマンゴーが青すぎてすぐ食べられないという場合には、しばらく常温で放置しておきましょう。

そして食べごろサインが出た頃に冷蔵庫に入れ、食すればOKです。

反対に、追熟のスピードを遅めたい場合には、冷蔵庫に入れます。

すぐに食べないマンゴーは冷蔵庫に入れておかないと、すぐに熟してしまって腐ってしまいます。

また、皮が緑色のキーツマンゴーは、追熟の判断が非常に難しいと言われています。

キーツの追熟は皮のツヤ、甘い香りで判断するようにしましょう。
良く熟したマンゴーは、せっかくなので生食をしましょう。

生食する場合は、食べる2時間前くらいには、冷蔵庫で良く冷やしておいたほうがいいでしょう。

生のマンゴーをそのまま食べるのもいいですし、ケーキやパフェ、かき氷のトッピングにしてもいいですね。

ちなみに繊維質の多い種の周りは、一番美味しいところでもあるのです。

また、食べきれず残ってしまったマンゴーの実は、冷凍しておくとシャーベットのように食べることもできます。

また、マンゴージュースもお勧めです。

ただし、マンゴー100%だとかなりドロッとするので、ジューサーに入れるときに少量の水を入れるようにしましょう。

酸味を足したければ、オレンジやグレープフルーツを足してミックスジュースにするのもいいですね。

普段朝食を食べない人も、マンゴーたっぷりのミックスジュースを飲めば、栄養価も摂れて頭もしゃきっとします。

もし腹もちを良くしたいなら、豆乳や牛乳などを足すのもいいです。
日本人の多くが、マンゴーは熟して甘くなったものをデザートとして食べるものだと思いますよね。

しかし、タイやフィリピンなどマンゴーの産地では、熟していない青いマンゴーを野菜のように調理して食べます。

青いマンゴーは、皮をむき千切りにして、生のままもしくはゆでて和えものにして食べます。

熟した実は柔らかいのでピーラーは使えませんが、青いものは実が固いのでピーラーで皮を剥きます。

まだ熟していない青いマンゴーは、酸味があります。

好きな味付けで食べていいのですが、やはりタイ風にパクチーやナンプラーで味付けすると雰囲気が出ますね。

実際にタイ料理では、タム・マムアンという青マンゴーの料理があります。

また、マンゴーだけではなく青いパパイヤも同じ様にサラダにして食べることも多く、トロピカルフルーツを多く栽培している沖縄でも青パパイヤは野菜感覚で食べられています。

産地以外では未熟な実を手にすることはほとんどないかと思いますが、もし手に入ったらチャレンジしてみましょう。
マンゴーのデザートの中で一番ポピュラーなのが、マンゴープリンです。

生のマンゴーを食べたことがなくても、マンゴープリンなら食べたことがあるという人もいるのではないでしょうか。

プリンは通常卵から出来ているカスタードのソースからできていますが、マンゴープリンはまったく卵は入っていません。

では、あの濃厚さは何からできているのでしょうか?

マンゴープリンの材料は、マンゴーの果汁、砂糖、生クリーム、牛乳などです。

それをゼラチンで固めたものなので、ババロアやムースのような感覚です。

パイナップルやキウイなどの南方系フルーツは酵素が強く、ゼラチンのたんぱく質を分解してしまうためうまく固まりません。

生のマンゴーを使用する場合は一度プリン液を沸騰させましょう。

もしくは缶詰はシロップに漬けるときに加熱してありますし、ピューレや市販のマンゴージュースなどを利用するのも手軽で便利です。

味に変化を付けるために、他のフルーツの果汁をミックスさせて作るのもいいですね。
マンゴーの切り方といえば、カノコ状になった亀の甲羅みたいな飾り切りが有名です。

レストランなどで良く見られますが、家庭でも簡単に切ることができます。

まず、マンゴーを魚を3枚におろすような感じで、種を避けて3枚に削ぎましょう。

マンゴーには真ん中に厚さ1cmぐらいの種が入っています。

実の大きさに対して、意外と小さいですね。

3枚に削いだうちの上と下をカノコ状に切り込みを入れます。

コツは、皮を切り離さず、実だけを切ることです。

また、等間隔に切り込みを入れることで、仕上がりがキレイになります。

そして切り込みを入れれば、下から押し上げるだけで、飾り切りが完成します。

この切り方ができれば、お客様をもてなすときにも役立ちますね。

もちろん真ん中の種周りの実も、残さず食べましょう。

結構美味しいところなので、フルーツを切る人の特権で独り占めできますね。

その他にもアボカドやキウイのように、豪快にスプーンですくってもいいですし、バナナのように皮を剥いて食べるのも良いでしょう。
マンゴーは生食だけではなく、ドライマンゴーも有名ですね。

生のマンゴーな苦手な人でもなぜかドライなら食べられるという場合もありますし、日持ちもするのでストックしておくのに便利です。

ドライマンゴーは栄養も豊富で、乾燥させて重量は減っても、栄養価はそのままです。

皮をむくことなく気軽に食べられるので、ビタミンA、ベータカロテン、食物繊維など栄養補給が目的なら、ドライのほうがいいですね。

ドライにされるマンゴーの品種は様々ですが、フィリピンやタイマンゴー、台湾マンゴーを乾燥させたものが多く出回っているようです。

ドライマンゴーはそのまま食べるだけではなく、アレンジすることもできます。

ヨーグルトに入れると水分を含み、生の食感が戻ります。

保存料を含んでいないものは、色はくすんでいますが、体には安心です。

しかし、その分日持ちはしないので、袋を開封したら冷蔵庫に入れて保存するか、なるべく早く食べきったほうが良いでしょう。